麓工区
今月は「麓工区」の現場よりお届けします。
現場は、都城土木事務所発注工事の道路改良工事で、
志布志都城道路梅北インターを降りて梅北交差点に至る道路のうち
約400mの区間です。
工事は、側溝・縁石等の他に道路の地盤の柔らかい部分の改良、
ブロック積み・擁壁など、さまざまな構造物を施工するものです。
こんな感じ・・・
各構造物とも設計図に設置位置が示されており、
これに基づき正確に設置しなければならなりません。
また、綿密に立てられた工程計画に沿って
工事を進めなければならないため効率の良い測量作業が求められます。
そこで活躍するのが測量器械の「杭ナビ」&「快速ナビ」です。
杭ナビ
快速ナビ
これを初めて体験したことのある土木技術者の方は、
恐らくほとんどの方が感動されたのではないかと思います。
ひと昔の測量から比較すると「画期的」なアイテムです。
建設技術者を目指そう(かな?どうしようかな?)と考えておられる、
若者の皆さんにもぜひ体験してもらいたい。
(インターンシップ等で体験可能です(^^♪ )
それほど便利な測量器械です。
快速ナビ(操作端末)には3次元設計データが必要ですが、
専用アプリを使った作成は少し経験が必要なため、
今のところ現場への支援として本社のICT担当社員が作成しています。
快速ナビには、こんな3Dデータが入ってます
このため、現場では計算の手間なしでこれをバリバリ使って
測量してもらっています。(本当ですよ(^-^; )
ここで現場の声を紹介したいと思います。
<川野所長>
麓工区現場において、杭ナビを使用していますが、現場での測量業務の効率は格段に上がっているように感じます。特に当現場のように構造物が多く、施工延長が長い複雑な縦横断勾配やカーブ要素の現場においては杭ナビの運用が非常に有効であると思います。
現場で従来のTS(トータルステーション)による測量を行っていれば測量計算や丁張設置等により多くの手間と時間を費やしていると思います。
また、杭ナビへの3次元データ入力等を本社で行っていただけることで現場での負担も大幅に軽減されています。
今回、杭ナビの運用のおかげで測量業務の効率化を実感しましたが、今後、測量だけでなく安全管理を含む現場管理全般においてもICT技術を活用することができれば、さらなる業務の効率化につながるのではないかと考えます。
<!>会社では働き方改革・生産性向上を実現すべく取り組んでいます(*^^)v
<中村主任>
- 杭ナビ及び快速ナビで現況の地盤高・構造物位置などを観測する際、標高・座標値が記録でき平面図にプロットする時に非常に便利。
- 快速ナビに3D路線データが入力されているので、どこでも丁張が掛けられる為、前日の準備が不要である。
- 快速ナビに3D路線データが入力されているので、測量作業が誰でもできる。
- 杭ナビを使用する際、視準レンズが無い為直線の通り及び着工前測を、することができない。
<!>「杭ナビ」にはいわゆる「望遠鏡」がありません。
最初見たとき「水中ポンプ?(‘Д’)」と思ったほどです。
水中ポンプではありません。
<外勢係員>
この器械は、3Dデータをタブレットに取込み、構造物の位置や切土盛土ラインなど様々な位置をすばやくだせるすんばらしい器械です。また、タブレット操作の為スマホをいじってるような感覚でとても簡単です。
そんなLN-150の私が感じた良い点と悪い点を話します。
良い点は、次の2つです。
①1人で測量できる。
通常、TSなどは2人必要ですが、このLN-150は手元がいらないので
1人で丁張掛けができます。
②素早く位置が出せどこでも丁張をかけれる。
3Dデータの路線がタブレットに入っていればどこでも丁張かけれることができとても便利です。但し、路線が間違ってるかもしれないので、事前に確認が必要です。
悪い点は、次の2つです。
①測定する箇所が下過ぎると誤差が大きくなる。
上方向では誤差はそこまででませんが下では上に比べて誤差が出る時があります。(原因?、2m以上離せばOK)
②杭や板などの荷物が増える。
手元がいらない分荷物が多少増えると思いました。
以上が私の感想です。
メリット、デメリットはありますが
使用するとツーマンの測量には戻ることができないとても便利な器械です。
これから現場でこの器械をたくさん使うことがあると思うのでミスなくスピーディーに作業を効率化していきたいです。
<!>良いことばっかじゃなかったー(T_T) 確かに荷物は増えるか・・
「便利なもの」を手放しで喜んじゃーいかんということですね。
やはりメリット・デメリット/特性をよく理解して使うってことか・・それに気づく外勢君は成長したな―(^^♪
概ね便利に使ってもらっているようなので安心しました。
今後もわが社では技術者が働きやすい労働環境づくりに取り組んでいきます。
そして現場の皆さんが仕事も余暇も充実できるように願っています。
以上、ご閲覧ありがとうございました。