荒襲谷導流工床固工事
みなさん、こんにちは。
当現場は、都城市吉之元町の荒襲川(水無川)に『砂防堰堤』を設置する工事です。
高千穂牧場まで6分、霧島神宮まで7分の所に位置しています。
「観光地近っ!!」と思われるかもしれませんが、コロナ渦の影響で行くことが出来ません。
さて、砂防堰堤をネットで調べてみると・・
“河川に設置されるダムの一種。 「 砂防ダム 」(さぼうダム)と称されることもある。 特に、土石流による土砂災害被害の軽減や河床の過度な洗堀を防止することを目的として設置されるダム”
となっています。
そうです、下流に新設された国道223号線を土砂災害等から守るために、今回の工事が発注されたのです。
現場航空写真と施工箇所
【工事内容】
1.砂防土工 8,266m3
2.盛土工 1,300m3
3.残土処理工 3,491m3
4.床固本体工 2,162m3
5.側壁・水叩工 1,109m3
6.付帯道路工 1式
7.構造物撤去 1式
8.仮設工 1式
となっています。
尚、砂防土工における掘削床掘りは “ICT掘削機(バックホウ)”を使用しました。
【工程の流れ】
伐採・伐木 ⇒ 起工測量 ⇒ 構造物撤去 ⇒ 砂防土工・残土処理工 ⇒ 床固め本体工 ⇒ 側壁・水叩工 ⇒ 埋戻・盛土工 ⇒ 付帯道路工ほか(追加工事予定あり)
現在は、掘削床掘が完了し、砂防堰堤(床固め本体工)の施工を行っていきます。
砂防堰堤(床固め本体工)は、全幅80m・全高10m強と、かなりの大きさで、コンクリートの総使用量は 3,500m3 もあります。
その為、型枠組立と生コン打設作業が続きます。
尚、3,500m3には本体工に接続する導流水路部(側壁・水叩)も含まれています。
【安全管理など】
・吊荷警報機の使用
当現場では、クレーンを使用してコンクリート打設や型枠組立を行うので、吊荷による挟まれ災害を防止するために『吊荷警報機』を使用しています。警報音と音声が、吊り荷近くの作業員に注意を促します。
・転落防止の埋戻し
本体工の施工が進むにつれ高所作業となるので、転落災害を防止するために適宜、埋戻しを行います。また、埋戻しを行うことにより資材置き場や足場代わりになるため、施工能率がアップします。
※特定化学物質作業主任者の専任
皆さんも御存じの通り、金属アーク溶接作業を行う場合、『特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習』を修了した者のうちから作業主任者を選任し、職務を行わせることが必要となりました。(令和4年4月1日~)
当現場でも作業主任者を配置し、作業方法の決定・労働者の指揮、点検、保護具の使用状況の監視を行いながら安全に作業を行っています。
なお、この技能講習は、すぐに定員オーバーするため早めの取得をお勧めします。
イメージパース
これが、完成予想です。
国道から目視できる位置に竣工します。
完成を、お楽しみに!!
【現場スタッフ紹介】
・現場代理人 三島 欣三
・監理技術者 永田 広文
・担当技術者 杉村 大輔
・救援技術者 岩﨑 智也
現場スタッフが力を合わせて、安全に竣工できるように頑張ります。
それではここから、施工ダイジェストを当現場のマスコットキャラクターに説明してもらいます。
杉村くん、よろしく!!
ここからは入社4年目の『志多組を愛し、志多組に愛されたい男』こと杉村がお送りします。
先ほど、三島主任に説明していただいた工程の流れを詳しく説明していきたいと思います。
まず、はじめに施工する範囲内にある木を伐採し、構造物も撤去します。
こちらの写真が伐採、撤去する前の写真です。
次に伐採、撤去後の写真です。
そしてそして!
ここから堰堤を作るために、支障となる土や転石などを掘削していきます。
今回の工事ではICT掘削機を用いたICT掘削を行います。
そもそもICTとは、
“Information and Communications Technology(情報通信技術)の略称で、情報技術(IT)を拡張した用語であり、ユニファイド・コミュニケーションの役割を強調し、電話線やワイヤレス信号による通信とコンピュータ、そして主要な企業アプリケーション、ミドルウェア、ストレージ、視聴覚システムなどを統合し、ユーザーが情報をアクセス、保存、送信、操作できるようにする技術”
です。
このICT(情報通信技術)を使って施工することで高効率・高精度の施工が行えるのです。
さらに! ICT掘削機のおかげで、オペレーターが画面を見ながら正確に掘削できるのです。
ご覧ください! このどこにも丁張がない世界を…っ!!
そして、このICTという素晴らしい技術を使って掘削された土たちがどんなふうになったかと言うと・・・
なんということでしょう!
この通り綺麗に掘削されました。
丁張なしでこのクオリティは信じられません。
参考までに、掘削丁張をかけるとこんな感じです。
当現場では、この何倍もの丁張が必要ですし、その労力は半端ないと思います。
今はまだ、「砂防土工」・「残土処理工」までしか施工できていませんが、 これから「床固め本体工」、「側壁工」・「水叩工埋戻」・「盛土工」などなど施工していきます。
施工完了まで先は長いですが、
最後まで事故なく無災害で施工を進めて行きたいと思います。